彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



瑞希お兄ちゃんの首に、私の頭が埋まっている。

彼の片手が私の後頭部を撫でる。



「親の喧嘩に子供を巻き込むなんて最低だ。」

「瑞希お兄ちゃん・・・」

「オメーの親の悪口なんて言っちゃいけないってわかってるけど・・・」

「そ、そんなこと!瑞希お兄ちゃんが気にすることでは・・・」


「気になるんだよ!!」



耳元で叫ばれ、肩から引きはがされる。




「俺は、凛のことをマジで可愛いと思ってんだ!!オメーはまるで・・・!」

「えっ!?ま、まるで・・・・!?」




(まるで、なんなの!?)




どう思ってくれてるの!?

期待を込めて見つめれば、切ない顔で言われた。





「昔飼ってた、ポチなんだそっくりだ・・・・!!」

「・・・・・・・はい?」


ポチ?


ワン!


(・・・犬?)




〔★それしか思い浮かばなかった★〕




今度は何を言い出すの?このプリティーフェイス様?




「瑞希、ポチってのはちょっと・・・」

「ああ・・・タマにも、似てるかもしれねぇ・・・!つい、可愛がりたくなる・・・!」




後半の言葉は嬉しいけど、前半の『タマ』って??


ニャー?


(・・・猫?)




〔★それしか思い付かない★〕



「瑞希お兄ちゃん・・・・・犬と猫を飼ってたんですか・・・?」


(私は、ペットと同じあつかいですか?)



その事実に、むなしくもなるが、嬉しくもなる。



(瑞希お兄ちゃんになら、飼育されてもいいかも・・・・!)




そう思いながら聞けば、切なそうに言われた。



「いや、犬も猫も飼ってない。」

「え!?でも、ポチとタマって??」

「飼ってたのは、ハムスターだ。」

「はっ!!?」



ハ、ハムスター!!?



「ハムスターに、ポチとタマって使たんですか!?犬猫的な名前を!?」

「ポチはぽっちゃりしてて、タマはたまんないぐらい可愛かったから・・・!」

「センスねーだろう、こいつ?」



引きつった顔で固まっていたら、烈司さんが横から口を出す。




「俺はハム太郎と、ハム子がいいっていったのによぉー・・・聞かなくてな。」

「えっ?」


(それ、どっちもどっちちじゃあ・・・?)



たいして変わらない気がする・・・





〔★それもそれで、ひどいネーミングだった★〕