彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



盲点を突かれた質問。

私の嘘をあばける一言を、烈司さんは言ったのだ。




「あ、そっか!自宅の番号があったか!?」




烈司さんの言葉で、ポンと手を叩く瑞希お兄ちゃん。



「携帯なくても、そっちがあったな~やっべー気づかなかった!」

「えっ!?み、瑞希お兄ちゃん!?」

「凛!家の番号教えてくれよ!俺、そっちに連絡入れっから!」

「うっ・・・!」


(うああああああああ!?一難去ってまた一難!新たなピンチがやってきた!?)




家電は困る!

家の電話こそ困る!

お父さんもお母さんも、必ずいうもん!






「はい、菅原でございます。どちら様でしょうか?」


(本名もろバレ~~~~~!!)





なによりも、親にばれてしまう!

ヤンキーデビューだけでも、怒りそうなのに・・・


(男子として、偽名使ってグレるとか・・・・!)




「無理です!!」

「あ?」

「どういうことだ?」




顔をしかめる烈司さんと、不思議そうにたずねてくる瑞希お兄ちゃんに私は言った。





「うち、家電もないです!!」

「「はあああ!?」」





それで目玉が飛び出すような顔になる2人。

瑞希お兄ちゃんに関しては、そんなお顔も可愛いー!




(いやいや!惚気てる場合じゃない!)



「い、家電がないっ!!?」

「おいおい!『家電は金がかかるから、代わりに携帯で済ませてる』って家が増えてきてんのに・・・家電もないだ・・・!?」




呆然とする瑞希お兄ちゃんとは対照的に、冷静な烈司さん。

ニラみながら、ヤンキー世界で言えば、メンチを切りながら烈司さんが私に近づく。



「お前よぉ・・・凛道君。俺らになにか隠してないかぁ・・・!?」

「そ、そんなことは・・・!」



問い詰められ、追い詰められ、答えに困る。

だけど、ここまで来たら突き通すしかない!!



「い・・・家が、ないから・・・・!」

「「はああ!?」」




嘘を重ねた上での、究極の一言。

半分やけくそで言った。




「うううう・・・い、家がないから!!・・・・家電がない・・・・」


「「い、家がないっ!?」」


「だから・・・ないのですっ!!」

「マ、マジか、凛・・・!?」

「こらこら!信じるなよ、瑞希!!凛も!つくなら、マシな嘘つけやっ!!」



素直に信じて、ショックを受ける瑞希お兄ちゃん。

そんな親友に、目を覚ませ!と烈司さんは注意する。