彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「心配するな、凛!お前に携帯がないことは、俺と烈司の秘密にするから!」

「瑞希ちゃん、瑞希ちゃん、さっき俺に言ったことはどうしたの?」

「うっせー!気が変わったんだ!言うなよ!?」

「瑞希がそう言うなら、言わねぇけど・・・連絡はどうすんだよ?モニカや皇助はともかく、伊織はツッコんで聞いてくるぞ?」

「俺が凛と連絡とるからって言えばいいだろう!?元総長として、現総長の面倒を見るのは俺だ!文句は言わせねぇ!!」

「まぁ、人様に関心のない伊織なら、そのいいわけでも納得するか・・・」



2人の会話を聞いき、他の3人が私をどう思っているか知る。

モニカちゃんは、私を嫌っていない。

百鬼は、私で遊ぶ気でいる。

獅子島さんは・・・



(・・・私、嫌われてるのかも・・・)



タイマン会場では、そうでもなかった。

だけど、総長を継ぐって話のときは、完全に悪意ムキ出しだった。

いや、そんなに気にしちゃだめよ。



(瑞希お兄ちゃんに好かれているから、それでいいもん!)



そんな思いで、瑞希お兄ちゃんの腕の中に納まっていた両手を動かす。

ギュッと瑞希お兄ちゃんのシャツの胸元をつまむ。

少しだけ、握って体を密着させる。



「大丈夫だって、言ってんだろう?」



私の仕草に、呆れたように瑞希お兄ちゃんが笑う。

そのまま、さらに強く抱きしめてくれた。



「携帯ないのは仕方ないもんな?とりあえず、俺の番号とメアドは教えとくから持っとけよ。」

「瑞希お兄ちゃん。」

「連絡は、瑞希の方からすればいいからな?」


(そうなるよね・・・)




私が携帯ないとなれば、私から連絡するしかないよね。

そう思ったら、悪い気がした。



「ごめんなさい・・・瑞希お兄ちゃんに、迷惑かけるようなことして・・・」

「気にすんなよ。今、メモってやるから。」

「あ・・・」



そう笑いかけて、私の頭をなでると、あっさりと体を離す。




(密着タイム終了・・・!!)




それでますます、自分の表情が悪くなるのがわかった。

他の人が見れば、携帯ないことに対して落ち込んでる風に見えるかもね・・・



「つーか、家電があるだろう?」

「え!?」

「烈司。」



ドキッとして、反射的にその人を見る。





「お前の家の電話番号があるだろう?」





そう言いながら、灰皿に煙草を押し付ける姿。



「烈司さん・・・・!?」

「電話。家にあるだろう?」




その言葉に、ギクリとする。

心なしか、怒ってる風にも見えた。

しかし、それでどころではない。