彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



あり得ない!

瑞希お兄ちゃん探しからして、どうして私はこうもうっかりなの!?

これでは、瑞希お兄ちゃんに教えられない。




「今度はどうしたんだ、凛・・・・?」

「うっ、ぅう・・・ううう・・・・!」




高校入学記念で買い替えた携帯。

瑞希お兄ちゃん探しの必需品(ひつじゅひん)アイテムだった。

アドレスも番号も覚えているので、口頭でもお伝えできるけど・・・



(アドレスから身元をわりだされて、女の子ってバレないかな・・・?)



スパイや潜入捜査じゃないけど、五人セットで『悪のゴレンジャー』で有名だった瑞希お兄ちゃん達のこと。


瑞希お兄ちゃんのことでさえ、まだ詳しく知らない。

他の4人なんてなおさら・・・!

油断できない人もいたのに・・・!



〔★凛は用心深くなっていた★〕



(せっかく、瑞希お兄ちゃんに期待されてるこの状況!)



裏切れない!



(この場は、『忘れました。』と言って誤魔化そう!誤魔化せるだけ誤魔化して、相手が気にしなくなるまで、はぐらかそう!その作戦でいこう!)



〔★成功の保証もない、時間のかかる作戦だった★〕



そうと決まれば、瑞希お兄ちゃんへの返事は決まっている。

誤魔化すことは隠して、断ろう

この話題になったら断り続けるしかない。



(忘れ物が激しいキャラに格付けされちゃうのはしかたない。)



それしか方法がないんだけど・・・



(また、断らないといけないなんて・・・・!!)



ハンパない罪悪感。

好意的な2度目の申し出を断って、瑞希お兄ちゃん気分を害さないかな?



(これで嫌な奴だと思われて嫌われたらどうしよう・・・!?)



そう思うと、悲しくなってきた。



「うう・・・みずきぉにぃちゃん・・・!」

「ど、どうした!?ひどい声出して!?目元しか見えねぇけど、顔もひどいぞ!?」

「ケータイ・・・うう・・・忘れました・・・」

「はあ!?」

「忘れた?」




苦しいの決断。

未練を感じながら、断った。




「うっうっうっ・・・だから、メアド交換できません・・・」



項垂れながら言う。

恥ずかしい・・・

ああ、恥ずかしすぎて死にたい・・・!!




「・・・忘れたって・・・・凛、お前さー・・・・」




そんな私に、瑞希お兄ちゃんは言った。




「携帯持ってないのか・・・・?」

「はい、持ってないです・・・」

「え!?携帯持ってないのか!?」

「??そう申し上げておりますが・・・?」

「違う違う!」




私の言葉に、眉をへの字にした瑞希お兄ちゃんが言う。