行ったとしても、会えるとは限らない。
もしかしたら、いないかもしれない。
その他はいるけど、瑞希お兄ちゃんにだけ、会えないかもしれない。
それはいや。
瑞希お兄ちゃんは、私の大本命だもん!
(できれば、瑞希お兄ちゃんが必ずいる時に行きたいけど・・・)
部屋のカレンダーに目をやりながら思う。
(いい加減・・・行かなきゃまずいよね。)
彼らは、私の家を知らない。
それ以前に、私が偽名を使っているとも知らない。
女の子だとわかっていない。
「それというのも、瑞希お兄ちゃんが・・・・」
そうは思ったが・・・
「いいえ、瑞希お兄ちゃんは悪くない!悪いのは、百鬼さんよ!」
(大事なお兄ちゃんは、悪くいえない!)
〔★代わりに野獣を悪にした★〕
(そもそも、私から聞かなかったのもいけないよねー?)
そこまで考えると、そっと椅子から降りる。
明日は土曜日。
学校は休み。
夕食もお風呂も済んだ。
宿題は終わった。
お母さんたちが、私の部屋に来ることはもうない。
「行こうか・・・」
そう決めると、クローゼットを開ける。
(瑞希お兄ちゃんに『男』と言われた以上、『漢(おとこ)』として、彼の期待を裏切るわけにはいかない!)
そんな思いで、クローゼットの奥に隠していた服を取り出した。


