彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「伊織、そりゃあー・・・」

「お前でもわかるだろう、瑞希?凛道は、ある意味『危険』だ。」

「なぁーるほど・・・凛たんは、『熱狂的な瑞希の信者』でもあるもんな。」

「わははは!言い方変えれば、瑞希があいつの怒りの沸点か!?おもしれー!」

「楽しむな、皇助。それはつまり、凛道の『弱点』でもある。」

「そっかーその辺りを、気をつけながら見ててあげないと~ねぇ、みーちゃん?」

「・・・。」



モニカが明るく降るが、肝心の元総長は答えない。




「みーちゃん?」

「瑞希。」



伊織の、仲間達の言葉に考え込むように黙る。



「ちょっと!イオリンが、きついこと言うから、しょげてんじゃないのっ・・・!?」

「俺は事実を、自覚させただけだ。」

「オメー、喧嘩同様、ざっくり切り捨てる真似するからなぁ~・・・!」



ボソボソ言う3人を目だけで見ると、煙草に火をつけた男が動く。




「あんまり気にするなよ、瑞希~」

「烈司・・・」



そんな親友に、煙草の煙を吐きながら烈司は言う。



「ヤンキーらしくねぇーけど、ヤンキーにするって決めたんだろう?今さら、後に引く気か?」

「そうじゃねぇけど・・・」

「んー?若者を非行の道に進めたことに、後悔でもしてるかー?」



ニヤリと笑いながら立ち上がると、キッチンの中に入ってくる烈司。



「心配しなくても、オメーがサポートすれば、らしくはなるだろう?」

「烈司。」

「俺らも協力してやっからよー?」



表情をくもらせる瑞希の肩を抱きながら、はげます男前。



「そうよ!烈ちゃんだけじゃないわ!あたしや伊織、皇助だって力貸すもん!ねぇー?」

「ああ、俺らの面に泥を塗られたらかなわんからな。」

「うははははは!凛助は、シゴキ甲斐があるからなー!?」

「オメーら・・・」



仲間の言葉で、やっと瑞希の表情も晴れる。



「そうだな・・・あいつを立派な男にしてやるのは、俺しかいねーもんな!」

「俺らだ、俺ら。」

「しつけは、最初が肝心だからな。」

「やぁん!手とり足とりの愛のプロデュースね~!?」

「わははは!襲うなよ、モニカ~!?」



にぎやかに言う男達。

空気が和んだところで、烈司が口を開く。




「そうと決まれば、凛たんを呼び出そうぜ、瑞希。」

「ああ、そうだな。」




親友の言葉にうなずく瑞希。