彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



瑞希が買い物から戻った時、店には4人の人間がいた。



「あーあ!床に絨毯(じゅうたん)、敷(し)いてなくてよかったわ~シミになっちゃってたわよ。」

「わはははは!!ぼやくな!しなくていいっつったのに、後片付けして帰ったんだ!しっかり、飲み食いもして帰ってるけどな!」

「まぁ、客が来ない時間帯を選んできたのは褒めてやろう。しかし、所詮は子供だな・・・」

「俺らだって、昔はそんなもんだったろう―が?おう、おかえり、瑞希。」


「オメーら!」




いたのは、さっきとは違う4人。



「モニカ、皇助、伊織、烈司・・・」



瑞希の親友たちだった。



「どーしたんだ、オメーら?そろいもそろって?」

「いやな、ちょいと忍者ごっこしててよ?」



怪訝(けげん)そうに聞く瑞希に、烈司が意味ありげに言う。



「忍者って、オメーら、まさか!?」



それで意味を察した瑞希が叫ぶ。





「俺と円城寺達の会話盗み聞きしてたんか!?」

「そうなるなぁ~」





ニヤニヤしながら烈司が言えば、同じように他の3人も笑う。



「大したもんだぜ。俺らの魂胆(こんたん)知ってて、『龍星軍』決定戦に参加したんだからな~?」

「けっ!よく言うぜ、オメーは!こそこしやがって・・・」



烈司の言葉に悪態つくと、キッチンへと向かう瑞希。




「なぁ。」

「あんだよ!?」



買ってきたものを取り出す瑞希を見ながら、烈司は言う。



「どーすんだよ?」



それが何を聞いているのか、瑞希にはわかっていた。

わかっているが聞いた。




「どうするって、なにがだよ?主語を言え、主語!」

「いろいろだろう?円城寺らのこともだが・・・まずは、『凛道蓮』君だろう?」




烈司の言葉に、瑞希は表情をくもらせた。