彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



初代『龍星軍』総長を見ながら大河は言う。



「俺はあいつに借りがある。会ってケジメをつけなきゃなんねー」

「それで俺のところに来たのか?あいつとタイマンでもして、4代目を勝ち取るために?」

「そうじゃない!」



答えたのはカンナ。



「大河も秀も悠斗も、メンツとか借りとかなんだって言ってるけど、あたしは違う!!関係ないから!もう一度、凛道蓮に会って、きちんとお礼言いたいんだよ!」

「カンナ!」

「黙ってろ、大河!あたしは!『凛道蓮』のこと、ダチだって思ってる!だから『爆裂弾』だって、あたしの仲間だって思われても構わねぇ!」

「はあ!?」

「マジか、おまー」


「お前らも黙れ!秀、悠斗!」




仲間に罵声を浴びせると、彼女は真顔で叫ぶ。




「お願いします、真田先輩!!『凛道蓮』の居場所、教えてください!」




そう言って、カウンターに手をついて頭を下げる。




「凛道蓮に会わせてください!!」

「カンナ!」

「あたしは、あいつのことは認めてるんだ!悪いかよ!?」




頭を下げたまま言う仲間に、互いの顔を見合わせる秀と悠斗。

大河は唇をかみしめたまま、カンナを見つめる。

何とも言えない空気は漂う店内。







「・・・頭上げな。」




沈黙を破ったのは瑞希だった。

首だけだったのを、体ごと振り返る。

もう一度、大河達と向き合いながら言った。




「あいつなら、またここに来る。そん時は連絡してやるよ。」

「マジっすか!?」

「ああ、それで納得ー」


「できねぇよ!!」




納得しかけたカンナたちをよそに、声を荒げる大河。



「だったら、今すぐ会わせてくれよ!知ってんだろう!?」

「凛は、俺らが認めた四代目だ。臆病風に吹かれることはねぇ。」

「そうやってあんた、誤魔化すのかよ!?俺は、わかってんだぞ!あんたの本心を!!」

「はあ?俺の本心?」



首を傾げれば、瑞希との距離を縮めながら言った。







「最初から、誰にも『龍星軍』継がせる気も、選ぶつもりもなかったくせにっ!!」






大河の言葉に、瑞希の目の色が一瞬だけ変わった。