彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「俺らがそろってる時に、来るのはいいんすよ。」

「凛の仲間だってことで、八つ当たりが来てるってわけか?」

「あいつとは仲間じゃないっす!けど、喧嘩するのは嫌いじゃねぇ!やるのはかまわねぇけど・・・最近は1人の時を狙いやがる・・・!それも露骨なワンパターンなんすよ。」

「ワンパターン?」

「そうなんすよ!あたしばっか狙い撃ちにするんすよー!」

「ああ・・・カンナが女だからってことで、弱いって勘違いして襲ってくんのか?」

「心外っすよね!いくら女だからってさ~!」

「一応(いちおう)は、女だからな。」

「女では、あるけどな。」

「黙れテメーら!」


「つーことです!」




ギャーギャー騒ぐ仲間をよそに、そっけなく大河は言う。




「心配しなくても、さっきの奴らはぶっ飛ばした。問題ねぇ!」

「そりゃあーよかった。」




強気で言う少年に瑞希は告げる。

優しい声で言った。






「だったら次は、ちゃんとアゴに当てろ。」

「は?」

「『さっき』は運よく、喉仏に当たっただけだ。仕留めるならきっちりしな。」

「えっ・・・!?」


「『さっき』・・・!?」





ギクとする少年少女の前に、静かにカップを置く瑞希。




「怪我人には、コーヒーよりもカフェオレだろう?」

「は・・・?」




そう言って出されたのが、コーヒーよりも薄めの色をしたカフェイン。

心臓の鼓動が早くなる中ら、見た目が癒し系のお兄さんは言う。




「ミルクは骨の元になる。イライラするのもカルシウム不足。1人だけってのも不公平だから、全員同じにしておいた。お菓子付きで、サービスしてやるよ。」

「お菓子って・・・マカロン!?」




聞いたのはカンナ。

プチサイズの焼き菓子が、カップの隣に添えられていた。