彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




そんな男達の事情を知らないカンナだけは、カッカッと怒りながら言った。



「だからっすねー!あいつを狙ってるのは、この町中の不良だけじゃない!『龍星軍』が好きな奴はみんなそうだ!」

「おだてても、菓子ぐれーしか出さねぇぞ。」

「そうじゃないって!半分が腕試しで、半分は媚びるためのアホだけどー!」



「『凛道凛』がどんな奴かハッキリさせないと、お前ら『爆裂弾』に、とばっちりが行くからな。」



カンナの声をさえぎって瑞希は言った。




「さ、真田先輩!?」

「オメーら、ずいぶん刺客に狙われてるらしいじゃん?そのギブスの土、ヒットマンの蹴り食らったんか?」




そう告げる目からは、穏やかさが消えていた。

代わりに、彼らが隠していた事情を見抜いていた。






「・・・なんのことだよ?」



それに答えない姿勢を見せる大河。

気にすることなく瑞希は告げる。



「別に・・・そういう『におい』がしたから、そうだと思ったんだけどな。」

「大河・・・!」




これに悠斗がばつの悪そうに反応する。

そんな彼を慌てて秀が小突く。

それで、決まったようなものだった。





「バレバレだな?」





秀と悠斗を見ながら言う瑞希。



「・・・チッ!オメーら反応良すぎるだろう・・・!?」

「わ、悪い!」

「馬鹿悠斗。」

「阿保。」



仲間の失態に、諦めたように大河はため息をつく。





「ちょっとぶつかっただけっす。」





相手に知られた以上、誤魔化せないと大河はふんだのだろう。

素直に口を開いた。