彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「話は完全にまとまったな。」



そんな私達に、周りの先輩方は言う。




「これで瑞希も、当分バリスタに専念できるな?」

「烈司・・・・。」




ニヤニヤしながら、瑞希お兄ちゃんの胸ぐらを掴んでいた手を離す男前。

その手を肩から腕へと移動させ、まわした腕で瑞希お兄ちゃんをグイグイ引き寄せながら烈司さんは笑う。



「お前、天邪鬼だもんな~?凛に一目惚れしたくせに、あれこれ悩んで手が出せない。」

「う、うっせーよ!!」




(・・・・一目惚れ・・・・)





嬉しい言葉なのに、素直に喜べない。


ときめかない。


そりゃあ、そうよ。




(私が男の子だっていう前提で、言ってるんだもんね・・・)




女子だとわかって言ってくれてるならいいけど・・・ああ・・・!!


仕方ない。


もう、割り切るしかないじゃない!!


こうなったら引き返せないもん!!



(やってやる・・・やってやろうじゃないの・・・!凛道蓮君を・・・!!)




〔★凛は開き直った★〕





(そうよ!そして、立派な総長を務めあげればーーーー!!)





”凛、お前は立派な総長だった・・・!お前の引退式、惚れ惚れしたぜ・・・?”

”あなたに満足して頂ければ、俺もこれ以上の幸せはありません。俺にとって・・・ずっと惚れこんでいるのは瑞希さんですから。”

”凛。”

”瑞希さん、俺・・・ずっと黙ってたんだけど・・・女なんだ!”

”え!?”

”(胸を見せながら)ほら!!”

”えええ!?どうして男なんて・・・ハッ!?まさか、俺の勘違いに合わせてくれたのか!?”

”・・・何度も訂正しようと思いました。でも、できなかった。だって、大好きな瑞希さんにバリスタに専念してもらいたかったから・・・・!あなたを安心させることが俺の幸せ・・・!”

”凛!お前、そこまで俺のことを!?”

”お会いした時から愛してます・・・!プロバリスタになったあなたのコーヒー飲ませてください!”

”なんて健気なんだ!ますます惚れたぜ!もちろんだ!最初の飲ませてやる!これからもずっと・・・毎日、飲ませてやる!俺と結婚してほしい!”

”瑞希さん!”

”俺のために女の子に戻ってくれ。凛が大好きなんだ!”

”嬉しい!もちろんです!今日から、瑞希さんだけの女の子でーす!嫁で、妻で、奥さんです!”

”ああ、凛は俺の女だ!嬉しいぜ・・・!愛してぜ、俺の可愛いコーヒー豆。”

”私も・・・・瑞希を愛してる・・・!!”

”凛♪誓いの口づけをかわそう・・・”

”あん♪喜んで~!”

”り・ん♪”

”み・ず・き♪”


んん~チュッ♪


重なる唇。

深まる熱い抱擁(ほうよう)!

惹(ひ)かれあった二人はもう止められない!!



イエス、フォーリングラブぅぅぅ!!!!



(そんな未来も夢じゃない!!)




〔★痛々しい夢物語だった★〕