彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





「・・・復活はない。ただ・・・あいつらの真剣な気持ちに打たれた。答えてやりたくて、『龍星軍』を再開させるための『フリ』をしたんだ。」


「ふり?」


「ようは、真似ごとだけするつもりだった。」

「真似ごとって・・・!?」


「『庄倉より円城寺の方が向いてるけど、やっぱりダメだ。俺ら以外に、【龍星軍】が似合う気合の入った奴はいない。だから、俺らがもう一度、仕切る!俺らが【龍星軍】として再復活する!!』・・・って言う予定だった。」

「瑞希お兄ちゃん・・・」





並々ならぬ目で言う姿に、嘘ではないと伝わってきた。

しかし、それよりも気になることがあった。







「『再復活』って?」








瑞希お兄ちゃんの口から出てきた言葉。


仕切る?

復活?


ん?なにか、おかしな発言が---------!?




「・・・・『俺が再復活する』って・・・・・?」






どういうこと・・・?と聞けば、割とあっさりとした顔で瑞希お兄ちゃんは答えてくれた。






「そうだ。正しくは、今夜のタイマンでは勝者は出ず、代わりに俺が『龍星軍』に復帰する・・・。族の世界にカムバックするっていう設定のシナリオだったんだよ。」


「えええええええ!?」






聞かされたのは、あまりにも、無責任な計画。

計画性がないようにも聞こえるけど・・・






「なんで、瑞希お兄ちゃんが暴走族になるの!?バリスタの仕事はどうするの!?」

「休む。」

「はあっ!?」

「旗を取り上げるっていう解散のさせ方しても、それで納得しない馬鹿が多い。円城寺みたいに可愛く頼んでくる分にはまだいいが、ところ構わず襲ってこられるのも、いい加減飽きたからよ。」

「お、襲う!?」

「おう。俺を倒して龍星軍を奪おうってな・・・・そんなんじゃ、仕事にならないだろう?だったら・・・初代頭として、もう一度頭を務めて鎮静化させた方がいい。」





笑みを消しながら、語る瑞希お兄ちゃん。





「上が白と言えば、白。黒と言えば黒の世界だ。『龍星軍の初代総長』なんざ、表社会じゃ使えない肩書だが、裏社会じゃ役に立つ。それが、一番いい方法だ。」




それって・・・





「瑞希お兄ちゃんが、犠牲になるって言うの?」






早い話がそうなる。