彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「要(よう)は、ゾッキー(族)を続けられなかったってことだ。俺らの役職継いでから、あいつらもいろいろあったからよ。」

「え・・・!?」


(この流れだと・・・)





死んだ→いない→いろいろあって続けられなかった、とくれば・・・!!





想像できる答え。




口にするには、勇気がいる単語。

私から言うのがしのびなくて、烈司さんへと視線を送る。

それに気づいてるのかどうか知らないけど、彼は再び煙草に口づけながら言った。





「長続きしなかったんだよな・・・。長続き・・・・」





ぼやくようにそう繰り返す。

肝心な部分は言わない。

気にはなったが、ここまで聞かされてわからないという姿勢はとれない。

取りにくい。

とりあえず、その言葉に合わせて話を続けることにした。





「そんなに・・・続かなかったんですか?しつこく頼んでおいて・・・・?」

「そうだ・・・。お前の先輩にあたる連中は、最後は『龍星軍』をやめて行った。」

「・・・そんなに簡単に、やめれるものなんですか?」



「マジョリティ的には、無理なんだけどね~」

「モニカちゃん。」






答えてくれたのは、妖艶なにおいを漂わせる綺麗なオネェさん。

綺麗なボブショートの毛先を、指で遊びながら言う。





「あたしらは、誰かが抜けるってことがないまんま引退したけど~よそ様だったら、抜ける時は、リンチとか、根性ヤキとかあるみたいよー『マジョリカ』的に。」

「マ、マジョリカですか・・・??」

「あ、『マジョリカ』わからない??『マジョリカ』って言うのはね、凛ちゃん、『多数派』って意味。」

「へぇそうなんですか?詳しいですね~」

「まぁーね!性別が男だから男っていう多数派主義の社会は、あたしみたいな体と心のバランスがあってない者、少数派・・・『マイノリティー』にとっては、生きにくい世の中だからねぇ~」

「・・・生きにくいの?モニカちゃん・・・」

「オホホホホ!凛ちゃんがそんな顔することないのよ~?とにかくね、よそは脱退リンチとかあったけど、うちはそういうことで抜けた人はいないの。」

「え?でも烈司さんは、やめたって・・・モニカちゃん・・・・?」

「ああん!そんな顔しちゃいやよー?そうね~抜けちゃったっていうか~脱落というか~削除というか〜」


「もういい。」





私の質問に、言葉を選んで話そうとしていたモニカちゃん。

それをあの方が制止した。