彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





首を傾げながら私を見る彼に、胸が痛くなる。

自業自得だから、今はまだ言わない。



「なんか・・・・・・・・言いたいことでもあるのか?」



そう言って、もう一度、彼が近寄って来た。

ふんわりとかおる、好きな人の香り。

それに誘われて、言ってしまった。






「好きでいていい?」





声にした。





(真田瑞希様、私はあなたを――――――――)




「瑞希お兄ちゃんを好きでいていい?」






私の問いかけに、キョトンとしたように目を丸くする瑞希お兄ちゃん。

それは一瞬のことで、元の優しい顔に戻るとハッキリと言った。






「いいよ。」






とても、無邪気な顔で答えてくれた。






「お互い、好きでいようぜ、凛?」

「はい・・・・!」






さわやかで、健全なはずなのに。

彼が発すると、すべてが甘くてしびれるような言葉に代わる。





「よっし!じゃあ、気をつけて帰れよ、凛?」





クイッと、私のシルキロールを元に戻しながら、明るく彼は言う。

瑞希お兄ちゃんが切りだしてくれたので、私もふんぎりがついた。





「はい、気をつけて帰ります・・・・ありがとう、瑞希お兄ちゃん。」

「おう、またな!」

「うん・・・またね。」




バイバイではなく、またね。


また会えるように。





「烈司さんと、モニカちゃんと、獅子島さんと、百鬼さんにもよろしくお伝えください。」

「わかってる!凛が返って、あいつらは拗ねるだろうけど~なんとかするわ。」

「す、すみません!」

「そう思うなら、早く会いに来いよ!」

「はい!必ずや!」





手を振って駆け出す。

それに瑞希お兄ちゃんも答えて手を振ってくれた。