彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





「おう、気をつけろよ、グラサンのにーちゃん!安全運転はするが、しっかりロックはかけておいてくれ!」

「申し訳ない。恩にきります。」

「ほら!そっちの兄ちゃん達も、早く積み込みな!」

「おじさま、あたし女の子よ!」

「オネェさんだけどなーこいつ!わはははは!」

「言い方にとげがあるわよ、筋肉馬鹿!」

「やめろよ、オメーら!いや、マジで助かったっすよ~俺らの『足』まで面倒見てもらって!」



この時、おっちゃんが乗せてくれたのは、人間だけじゃない。




「はっはっはっ!どうせ警察も、そのマシンを目当てに探してんだろう!まとめて運んでやるよ!」




大型バイクごと、荷台に乗せてくれた。

走行中に、大事なバイクに何かあってはいけないからと、私と瑞希お兄ちゃん以外が荷台へ乗った。



(というよりも、瑞希お兄ちゃん命令で乗ったんだけどね~・・・)



私は、瑞希お兄ちゃんと二人っきりに慣れてラッキーだったけど、荷物が乗る場所に乗せられた先輩方のことを思うと複雑。

バイクを二台乗せる時、瑞希お兄ちゃんは烈司さん達に言った。



「自分のバイクは自分で管理しろ!」

「わはははは!瑞希~それだと凛助のバイクはどうすんだー!?」

「そりゃあ、作った奴が責任もって守れ、皇助。」

「はあ!?テメー俺様に下僕しろってのか!?」

「戻ったら、オメーの飯を一番のメガ大盛りにスっから。」

「わははははは!これぐれー朝飯前だ!よこしな、凛助!」

「あ・・・ありがとうございます・・・・」



瑞希お兄ちゃんの提案も提案だけど、それで引き受ける百鬼もすごいと思う。

なによりも、自分と私のバイクを両脇に抱えて乗り込む姿がすごすぎた。



「兄ちゃん、あの大男は巨人かなんかの血を引いてんのか?」

「哺乳類であるとは・・・思われます。」



声を潜めて聞いてくるおっちゃんに、自信なく答えるしかなかった。




〔★そこは人間と言うべきだ★〕