彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「俺も昔はヤンチャしてたから、偉そうにはいねぇけど――――――兄ちゃんに危ないことさせんなよ、真田の兄ちゃんよ!?」



きつく言うおっちゃんに、慌てて私は口をはさんだ。



「おっちゃん、瑞希お兄ちゃんを怒らないで!僕が、無理を言ってるだけで、悪くないから!」

「凛、それは違うぞ。」



弁解する私の口へ、シルキロール越しに口元を抑えながら言った。



「この人も、凛が心配だから言ってるだけだ。怒ってるわけじゃねぇーよ。」

「・・・・瑞希お兄ちゃん・・・・!」


「ふん・・・・わかってんじゃねぇーか。」



瑞希お兄ちゃんの言葉で、おっちゃんの顔が元の陽気な表情へと戻る。



「だったら、ちゃんと見ておいてやれよ?その兄ちゃんはいい子だからよぉ~もっと大切にしてやりな!」

「おっちゃん・・・」

「へへへっ!オメーが元気でよかったぜ、兄ちゃん!?」

「・・・・ありがとうございます、おっちゃん。」



相手の言葉に照れくさくて、嬉しくて。

そんな思いでお礼を言えば、笑われた。




「はははは!本当にありがたく思ってるなら、暗い顔で言うなよ!もっと、明るい顔で言えっての。」

「うん・・・ありがとう。」




ニッコリと、笑顔らしい顔を作る。

気持ちはまだ沈んでるけど、ここは無理にでもニコニコしなきゃ、おっちゃんに悪い気がした。

チラッと、バックミラーで確認したけど、ちゃんと笑えてた。




「ははははは!可愛い奴だな、オメーは!?」





ニコニコする私の頭を、一度強くなでてから手を離すおっちゃん。




「よう!いい弟を持ってるなぁ~お兄ちゃん!?」




そう言っておっちゃんは、バックミラー越しに瑞希お兄ちゃんへと話しかけた。

これに瑞希お兄ちゃんは――――――



「いい弟でしょう?俺の自慢の弟っすよ!絶対に、あげませんからね~?」

「っ!?」



ニヤリと笑って、私の方に腕を回しながら言う。

おかげで、私の体温が一気に上昇した。



(お、俺の!?俺の物!?俺のって言った!?)



キャー!売薬宣言キタぁ――――――――――!!




〔★正しくは『弟』だ★〕