彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





思わずゆるんだ頬を、引き締める。

携帯灰皿に、煙草の残骸を押し込めながら聞いた。




「よくやった!凛道蓮達はどこだ!?ちゃんと捕まえてっか!?」




俺の問いに、報告に来た警官が敬礼しながら言う。



「はい!前後左右と、がっちりと囲んでおります。」

「よくやった!案内しな!」

「はい!こちらです。」



ウキウキする気持ち。

エサを用意して捕まえた得物。

かかった瞬間が一番うれしい。

楽しい。




〔★しょせん、警官も人間だ★〕




「坊主はともかく、瑞希は社会人だからな~交通法の迷惑条例で、ブタ箱に叩き込まなきゃなぁ~!」

「気持ちはわかりますがバラさん・・・ルパンを捕まえた時の銭型みたいな顔しないでください。」

「ばか野郎!縁起の悪いこと言うんじゃねぇよ!毎回逃げられてる例えじゃねぇか!?」

「す、すみません!つい!」


「「ホント、すいませーん!!」」




荒川の謝罪に重なる別の謝罪の声。



「あん?」

「警部、あそこです!」



謝罪の声がした方と、案内していた警官が示した先は同じ。



「そんなに怒らないでくださいよ~」

「反省してますよぉ~」



そして、聞こえてくる謝罪の声は2種類=2人。

それで複数いるとわかる。




(複数・・・・複数?)




最低でも、2人謝っていることになる。



(おいおい、あいつらが謝ってんのか・・・!?)



あの凛道蓮が??

昨日出会ったばかりの凛道蓮を思い浮かべる。



(うん、あり得るな。)




天然で、無自覚な悪意をばらまいていたが、根は素直だった。

悪くはない。



(瑞希の影響を受けすぎてるのがよくないが・・・。)




〔★凛を黒と判断した★〕




瑞希は瑞希で、自分が悪いと思えば謝る。

まぁ、そう思ってれば、坊主に4代目を任せて暴走活動を一緒にしないけどな。




〔★瑞希も黒と判断した★〕




烈司は、謝る時と謝らない時がある。

腹黒いから、謝っていたとしてもそれは本心じゃない。




〔★烈司を灰色と判断した★〕




モニカは気紛れだから、その場しのぎで謝る。

頭下げで謝ってる時は、見えないのを良いことに舌出して笑ってたりする。




〔★モニカも灰色と判断した★〕




伊織は絶対に謝らねぇな。

いかに自分の方が正しいかとねじ伏せるか、謝った方が得だと思った時に謝るふりをする。




〔★伊織を白と判断した★〕



(全員・・・・だいたいそんなところだろうな。)




〔★1人忘れている★〕