彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





文句言いつつも、俺の手にばんそうこうを貼っていく荒川。



「あなたになにかあったら、誰が無茶苦茶な指揮を取れるんですか!?代わりはいないんですからね!」

「むちゃくちゃで悪かったな、ボケ!この俺が、あれぐれーのままごと遊びでやられるかっての!」

「バラさんがそう言うなら、今回はもう言いませんが・・・・やれやれ、そのタフさを岩倉にも見習わせたいっす。」

「そういや、お子様エリート候補の坊ちゃんはどうなったんだ?」

「それが・・・目と喉が痛いと言って、1日入院するそうです。」

「どんだけひ弱だよ!?」

「あいつをあえてフォローするなら、司令官であるあなたが頑丈(がんじょう)すぎるんです!」

「たく!なさけねぇー!あれぐれーの傷、舐めれば治るってんのによ!」




〔★舐めて治れば、医者はいらない★〕




「まぁ、実践の場で、エリート候補をあてにしちゃいねぇーけどよぉ~!」



龍星軍の4ダ名がヤンキーの『新人』なだけに、自分のところの『新人』の不甲斐なさにイラッとした。



「うちの坊やのことはどうでもいい。それよりも、足取り掴めたのか?」

「いいえ、残念ながら。」



気持ちを切り替えながら聞けば、表情を引き締めた荒川が首を横に振った。



「バラさんの読み通り、旧道を使って山道を抜けたのは間違いないんですが、その後の足取りがわかりません。」



見つけて追いかけて逃がし、追いついて追いかけて逃がした龍星軍。

最初は、4代目総長1人だけと聞いていたが、初代のヤンキー共が手を貸してハチャメチャしていた。

その無茶振りの・・・・悪のゴレンジャーと凛道蓮のおかげで、煉獄やGHOST、堕裏亞といった暴走族チームをまとめて検挙で来た。

解散の流れに持っていけたが、大穴である龍星軍が見つからない。






(てことは、答えは1つ―――――――――――――!)


「まだ、この山のどこかに隠れてるってことだよな~!?」






得物が逃げ込んだ場所を見上げる。

山道が続く山と視線を向けた。

朝日が昇ろうとする山は、太陽の光に照らされ始めている。




(俺らをまいた後、白パトめがけてゴキブリをばらまいてくれたそうだが、その横暴もここまでよ。)




そうにらんで、山を囲む形で警官を配置していた。