彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





警察の大掛かりな検問。

その指揮を執っている男の目の下は、クマで覆われていた。



「まだ、龍星軍は見つからねぇのか!?」

「すみません!フジバラ警部!」




部下にゲキを飛ばすのは、生活安全課、少年事件課警部の藤原虎次郎(ふじばらとらじろう)。



「くそっ!どいつもこいつも・・・!」




派手なカーチェイス(?)で、ボロボロにされた上着から煙草を取り出す。

そのうちの一本を口にくわえ、火をつけた。

朝日が昇る中でのタバコは、いつもだったら気分が良い。

しかし、今は最悪だ。




「凛道蓮とゴレンジャー・・・・!」




握った拳がギシッと鳴った。

1年前に解散した最強の伝説の暴走族、龍星軍が『凛道蓮』という坊主を総長に迎え、復活しやがった。

小動物な弱々しいガキで、ヤンキーらしくなかったが、人を引き付ける『何か』があった。



(『何か』を持ってやがる・・・・!)



刑事としての直感が、そう告げていた。


俺が思った通り、凛道蓮は派手なヤンキーデビューをしてくれた。

予想に反する暴れ方をしたが、ヤンキーらしい無茶してくれた。

凛道蓮とその先代達のおかげで、今現在、所轄の刑事達は医者の世話になっている。



「バラさん!」

「おう、どうした荒川。医者に行ったんじゃねぇのか?」

「あれぐらい、どうってことないですよ!」



そう言いながらやってきたのは、目の赤い部下。

運転をしていたせいで、モニカからの煙の攻撃をよけることができず・・・(そんなことすりゃあ、乗ってた俺共々天国直行だったが・・・・)、漢を見せて安全運転の道を選んだ結果、涙腺をやられていた。