彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





烈司さんの言葉を受け、瑞希お兄ちゃんをはじめとした面々が一斉に開く。



「『烈司』!検問は、この先か!?」

「そうだ、『瑞希』。その様子じゃ・・・オメーら白バイは、まけたみてぇーだな?」

「まぁな。けど、この調子じゃあ、また来るな。烈司が戻ってきた方から・・・」

「わはははは!なにも悩むことねぇだろう、『瑞希』!それだったら、リピートしてやろうぜっ!さっきと同じように、ぶちかませばいいじゃねぇか!」

「馬鹿言うな、『皇助』。下手に突っこんで、挟み撃ちにされたら洒落になんねぇー」

「『みーちゃん』の言う通りね~『れーちゃん』は勘が良いけど、おまわりちゃん達の動きがわからないとね~それ考えると、情報源である4号ちゃんを送り出して失敗ね、凛ちゃん?」

「いいえ、逆です。」



完全に、番号呼びをやめた皆さんに私は言った。



「俺にはモニカちゃん達がついてる。だからこそ、知能戦に強く、最短の安全ルートを即座に見分けられる獅子島さんこそ、逃がす係りにふさわしかったんです。」


「凛たん・・・」

「あら・・・・♪そう言う考えだったのね~」

「わはははは!!『ちゃん』に『さん』かっ!?」

「もう呼び捨てにはしないのか~凛ー?」

「わっ!?」



止まった単車の上で、グッと私の首に腕を回しながら引き寄せる瑞希お兄ちゃん。

急に近くなった距離に、嬉しくも恥ずかしく思いながら言った。




「あ、あれは、円城寺君を安心させるためで~」


「気にせず、呼べばいいぞ~凛?」

「む、無理です!やっぱり、ガラじゃないですから・・・!」

「あははははは!そうだと思ったぜ!」

「凛たんは凛たんらしくしてりゃいいわ~」

「でも、そこまで考えてるとは思わなかったわぁ~漢ぶりあげて~!モニカちゃん、惚れ直しちゃったわ!」

「わはははははは!!」




そう言われた時、私が乗っているのを含めた4台のバイクは停止していた。