彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





「何でテメーが、真田さん達と走ってんだよ!?凛道蓮!?」

「え?あ・・・・違うよ。」



うなずこうとして、否定した。



「えーと、瑞希お兄ちゃんと走ってないよ。」

「はああ!?嘘つけ!リアルで、ケツに乗せてもらってんだろう!?しばくぞガキが!?」

「それが違うんだよ。似てるけど・・・こちら、黒子ファイブの1号さん。」

「はじめましてー!」

「はじめ・・・・はっああ!?」



私の言葉に、笑顔で片言に話す瑞希お兄ちゃん。

大口開けて固まる円城寺君。

彼がまたしゃべる前に言った。




「それで、あっちのバンダナを巻いてるのが黒子ファイブの2号さん。」

「はじめまして~よろしくー」

「はあ!?2号!?」

「そっちのスカーフを巻いてるのが黒子ファイブの3号ちゃん。」

「おほほほほ~お初でーす!」

「はああ!?3号!?」

「こっちのマスクとグラサンをしてるのが4号さん。」

「ファーストコンタクトだな、坊主。」

「はあああ!?4号!?」

「そしてラストワン、マスクしてるのが黒子ファイブの5号さんです。」

「わはははははは!ヤンキー用のマスクと言え!4代目~!!」

「なにしてんだよアンタらー!?」




紹介が終わるなり、円城寺君が叫ぶ。




「何言ってんだ!?何言ってんすか、アンタら!?どうみても、悪のゴレンジャーじゃないスカ!?黒子って・・・ええ!?凛道の裏方でもしてんすか、そのネーミングと衣装は!?」

「その通りだ。」




円城寺君の問いに、瑞希お兄ちゃんが答えた。





「俺らは、龍星軍4代目総長・凛道蓮のSPだ。」

「なっ!?瑞希さん!?」

「1号と呼びな。初対面のくせに、礼儀がなってねぇーぞ。」

「しょた・・・・!?」





スパッという瑞希お兄ちゃんに、円城寺君は固まる。

わかりやすいぐらい、凍結してしまう。




(瑞希お兄ちゃんのこと、よっぽど好きなんだ・・・・)




〔★凛といい勝負だった★〕