「ちょ、大丈夫なんですか！？僕のバイク！？」
「大丈夫だって、凛！」４号！作戦プランは！？」
私の不安を、サラッと流しながら瑞希お兄ちゃんが言う。
これにサングラスの人が答える。
「プランGでいく。１号、凛道のバイクにつけたエンジンは曲者だぞ・・・死ぬなよ？」
「そこは普通、『怪我するな』じゃないですか！？獅子島さん！？」
「４号と呼べ、馬鹿者。」
「わかったって、４号！３号！後ろに『アレ』まいてくれ。」
「おまかせ～！いつでも大丈夫よん！」
そう言って、OKマークを作るオネェさん。
「ええ！？今度は何するの、瑞希お兄ちゃん！？」
「１号だって。」
私の問いに、いたずらっ子のように笑ってから答えた。
「言っただろう？凛は俺らで守るからって？」
「え・・・・？」
カチン。
甘く優しいお顔とは似合わない、機械音が耳に届く。
ボボッ！！ババウウウウウウン！
「きゃ！？」
さっきとは違う感じでバイク全体がゆれた。
（お、落ちる！？）
そう思って、手にしたポールごと瑞希お兄ちゃんに抱き付く。
バッ、バッ、バッ、バウウウウウウン！
「おっしゃー！捕まってろ、りーん！！」
「え！？あ、あ、ああああああああああああああああ！？」
――――――――――ビュゥウウウウウウウウウウウウン！！
瑞希お兄ちゃんの声にあわせ、今まで感じたことのない速さで単車が動いた。
足元から、ゴゴゴゴッ！という音と風圧まで感じる。
「あー！？フジバラさん！あれ、なんですか！？」
「改造車だ！おい、運転席の！うちの車で追いつけるか！？」
「ううっ！ダメです！ここにあるパトカーじゃ、追いつくのは無理です！」
「に、にげられちゃいますよ！こうなったら、他の４台だけでも捕まえて～！」
「「「「そーは、いかない。」」」」
後ろから、焦る警官達の声がした。
それよりも近い場所で、聞き覚えのある四つの声が岩倉に答えた。
