「凛たん、無事か!?」
「精神的には、アウトそうだな。」
「このバカ野獣!オメーのせいで、凛が怪我したらどうすんだよ!」
「みなさん・・・!」
怒ってくれたのは、他の黒子ファイブのメンバー。
その中でも、瑞希お兄ちゃんの反応に目が行ってしまう。
気になってしまう。
(私のために・・・・怒ってくれてる?)
獅子島さんは意外性が強かったけど、瑞希お兄ちゃんには『期待』もあった。
(私のこと、大事って言ってくれてたけど・・・・)
「真面目な場面で、凛をおもちゃにしてんじゃねぇ!」
その言葉通り、怒ってくれてる・・・・!
(私の望み通り、私を心配してくれてるー♪)
〔★凛は感動している★〕
「なんだよ、瑞希~!?マジで怒んなよー!こりゃあ、軽いジョー・・・」
「ジョーダンになるか!」
「ぶは!?」
「俺の火種!?」
ふざける皇助に、瑞希お兄ちゃんはライターを投げつけた。
烈司さんが胸ポケットに入れていたライター。
「みず、1号!なんで投げんだよ!?」
「あん?代わりを買ってやるよ。100均だろう?」
「俺が皇、5号にぶつけたかっただよ!」
「・・・今度、100均で買ってくるわ。」
(100均なんだ・・・)
瑞希お兄ちゃん達のやり取りに、思わず笑いそうになる。
(やっぱり可愛いなぁ~瑞希お兄ちゃん!100円ライターとか、烈司さんも意外と庶民派なんだ。)
同時に、親近感を覚える。
(瑞希お兄ちゃんも100均利用するんだ・・・)
〔★利用規制はないだろう★〕
感動する私の横で、瑞希お兄ちゃんがさらに言う。
「おい、5号!次やったら、マジで凹ませっからな!」
「ほっほ~俺様にケンカで勝つ気か、1号!?」
「いいや!4号に頼んで、お前のお気に入りのアクアちゃんにパイロットとの合コンへ参加してもらう。」
「申し分のない収入と容姿を兼ね備えている。」
「だあー!?やめろお前らっ!アクアが人妻になるっ!」
「だったら大人しくしてろ!つーことで、凛!」
「は、はい!?」
急に話を振られ、ドキッとする。
そんな私に、彼はさらにドキッとする凛々しいお顔でおっしゃった。


