彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





「そんな言い方ないだろう、4号!凛はやればできる子だ!やれるよな・・・凛?」

「はい・・・」




瑞希お兄ちゃんからの励まし。

嬉しいけど、そう言われたら、後には引けない。



「凛!よくあるやつだ!自転車を運転しながら、ケツだけ後ろに移動させて、後ろに乗った状態でこぐのと同じだよ!」

「そんなサーカスみたいな乗り方、したことないんですが!?」

「大丈夫だ!皇助が支えてる!ぜってぇー離さないから!」

「わははははは!信用しろー凛助!」


「うう・・・わかりました。」


(野獣はともかく、瑞希お兄ちゃんがそこまでおっしゃるなら・・・!)




〔★瑞希は信用していた★〕




「凛、もう一回ハンドル持って、バランスとりながら後ろのシートに下がれよ!?」

「は、はい!」


教えて下さる瑞希お兄ちゃんに従い、恐る恐る移動してみたら――――――――・・・



「わっはー!おおっと!手が滑った!」


グラグラ!



「ぎゃああああああ!?」



野獣がバイクを約束を破った




〔★皇助は手を離した★〕
〔★凛は叫んだ★〕




「みいやぁああああ!お、おにいちゃーん!」

「凛!?」

「凛たん!」

「この馬鹿者が!」


ドスンッ!




私の悲鳴を受け、瑞希お兄ちゃんと烈司さんが叫び、獅子島さんが百鬼に旗の先を向ける。



「ぐえ!?」



眼鏡の先輩が百鬼ののどを一突きしてくれた。




「愚か者が!」

「・・・ケッ!反応良いじゃんか、伊織~!?テメーも凛助がお気に入りかぁー!?わはははは!」


ガシッ!


「あ・・・・?」



獅子島さんの一撃に平気な顔で言うと、私のバイクをきちんと持ち直した。

これでもう、倒れることはないけど・・・・




「わはははは!凛助~ハンドルから手ぇ放していいんだぜー?」

「離せませんよ!?」


(あんな真似しといて、殺す気か!?)




〔★凛の反応は正しい★〕