瑞希お兄ちゃんの言葉は、女子としての私を傷つけるのに十分だった。
「お、おおおおおお、男って、瑞希お兄ちゃん!?」
(違う!私、男ちがーうっ!!)
「誤解です!私は男なんかじゃあ~!!」
「ははは!謙遜するなよ!!多勢に無勢で、ひるむことなく、タンカ切ったんだ!オメー気に入ったぜ!」
「えっ!?」
(気に入った・・・・!?)
「俺、お前みたいな奴、嫌いじゃねぇーぞ!気に入ったぞ、男前~!?」
(あうっ!)
〔★瑞希の百万ドルスマイル炸裂★〕
愛らしい笑顔で言われてしまえば、こちらも笑顔で固まるしかない。
否定などできない。
「自信持っていいぞ!オメーは男の中の男だぜ?」
「はい。男の中の男です!」
〔★凛は否定する権利を放棄した★〕
「あははは!自分でそうだって言う奴あるかよ~マジでおもしれ―!」
「うっ・・・ふふふっふ・・・やだなぁ~そんなぁー・・・・!」
笑う瑞希お兄ちゃんと、泣き笑いする私。
切ない気持ちで作り笑いをするのが痛い。
その反面で、私の返事に得意げで喜ぶ彼の姿が愛おしい。
そんな勘違いをしている瑞希お兄ちゃんの言葉はさらに続く。
「あ~なんかいろいろ思い出してきたぞ!確か、名前は2文字だったよな!?」
「え!?思い出してくれたんですか!?」
「おう!えーと・・・・『りん』って、名前だったよな?」
「ビンゴ――――――――――!!」
(思い出して下さった!!)
そこは正解っ!!
性別はともかく、名前はかろうじて憶えていてくれた。
それに歓喜して喜べば、流ちょうに瑞希お兄ちゃんは言った。
「ほらな!やっぱり、『りん』であってたんだよ~!俺さえてる!」
「さえすぎです!瑞希お兄ちゃん!!」
「いやな、キリッとした凛とした名前だと思ったからよ~久しぶりだな、『凛』!」
「はい!お久しぶりですぅ!!」
「こうやってまた会えて、マジで嬉しいぜ。」
(嬉しいだなんて~~!!)
瑞希お兄ちゃんの言葉で、急上昇で天国へと気持ちが飛ぶ。
そこへ瑞希お兄ちゃんは強烈な一言を言ってくれた。
「男振りを上げたな、『りんどう』!」
「・・・はい?」
私を見ながら、、瑞希お兄ちゃんは告げる。
「名前、『りんどう』って言ったよな~?めずらしいから、余計覚えてたんだぜー!?」
(誰だそれ。)
〔★凛の表情は一瞬でシリアスになった★〕


