彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





ファンファンファンファン!



「ははははははは!観念しろ!」

「おじさん!?」




私達と烈司さんの間に割り込むように、パトカーが入り込む。

助手席からは身を乗り出したおじさんが、拡声器越しに笑う。



「凛道、止まれ!もうお前のSP達は消えたぜ!?はははははは!」

「なにこのおじさん!?すごくバイオレンスなんですけど!?」

「こいつは、こういうやつなんだよ!テメーくそジジ!やりやがったな!?」



困る私とは逆に、明らかに怒っている瑞希お兄ちゃん。

旗を持ったまま怒鳴る。



「凛を捕まえるために、ふざけたことしやがって!やりすぎだぞ、公務員!」

「うるせぇぞ、瑞希!オメーこそ、ちゃっかり族にカムバックしやがって!職場に通報されてぇーか!?」

「残念でした~俺は黒子ファイブの1号です!人違いしないでよ、おまわりさーん?あっかんべー!」

「く!?それで坊主は、お前らを番号で呼んでたのか!?つまらねぇ浅知恵使いやがって~!荒川!」

「はいっ!」



ベロを出す瑞希お兄ちゃんに、舌打ちしてからおじさんは言った。

多分、運転してる人の名前だと思う。



「荒川!ブチ当てろ!少しぐれー怪我させてもいい!責任は俺がとる!」

「はあ!?」

「なに言ってんの、おじさん!?」

「暗黙のルールだよ・・・・!」


「そんなルール、聞いたことないですよ!?」




〔★暗黙ならば、ないだろう★〕




「いけ!ぶちかませ荒川!」

「はい!覚悟しろ、ガキ共!」


「ええー!?」




ファンファンファ――――――ン!!



おじさんの命を受け、荒川という人は加速する。



「ちょ、嘘でしょう!?遂行する気!?」

「ガチだろうな!凛、スピードでそうか!?」

「こ、これ以上は・・・・!?」



出来ない状況に泣きたくなる。




(私はいいけど、このままじゃ、瑞希お兄ちゃんに傷がつく!)




それは防ぎたいけど・・・・・は!?そうだわ!

窮地で思いついた良い方法。

私へのディスクは高いけど、迷ってられない。




(瑞希お兄ちゃんを守るためなら・・・・!!)




「み、瑞希お兄ちゃん・・・」

「1号だ!・・・どうした!?」

「・・・・・この状況を解決する・・・良い作戦があります・・・・」

「なんだと!?どうする気だ?」

「それはー・・・・・・」




思いついた案を、私は小声で彼に伝えた。