彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





だから、ちょっとだけ甘えたくなった。

確かめたくなった。



「・・・・・・・・側に・・・・僕の側にいてくれますか、お兄ちゃん?」


(・・・・私が側にいてもいい?)



運転に気をつけながら聞けば、思ったより早く返事が返ってきた。



「今もいるだろう、側に?」

「え?」

「凛が親切で困るって言っても、絶対に離れねぇーよ。」

「お兄ちゃん・・・・」

「寂しん坊だな、凛は?」

「~~~~~~!?」



ミラーの中に映る彼が笑う。

その顔が意地悪くて、急に恥ずかしくなる。




「あ・・・・僕は・・・・」

「凛が心配だって言うなら、何度でも言ってやるよ。だから、ちゃんと前だけ見てろよ?」




そう告げると、ミラー越しの私に笑いかける。




「俺が凛を大事だって言うのはわかったか?」

「はい・・・」

「それならいい!ここから、危険ゾーンに入るからな~?」

「危険・・・・『ゾーン』に、なるんですか?」

「ああ。」




私の問いに、表情を引き締めながら言った。




「バラさんがハッキリ、捕まえるとが予告してきた。わざわざ、本人に言いに来たとなれば――――――――――必ず凛にぶつかってくるからよ・・・・・!」


「――――――――――――わかってんじゃねぇーかっ!!?」


「え!?」



パァァァァァ―ン!!!




突然、けたたましい械音が響く。





ガサガサガサ!!

ドッドドドドド!!

ガサガサガサ!

ブオ――――――――――ン!!





同時に、葉っぱを踏みつけ、金属のこすれる音がした。

何がどうなったのかと確かめる前に、後ろ斜め横から何かが飛び出してきた。