彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




思い浮かんだ映像にうんざりしていれば、真面目な表情で瑞希お兄ちゃんは語る。




「まぁ、俺が口で語るよりも、リアルで見た方が納得するだろう。」

「リアルで・・・ですか?」

「間違いなく、今もどこかで凛を狙ってる。龍星軍4代目総長を捕まえるためなら、少しぐれー怪我させても気にしない奴だ。気をつけろよ。」

「・・・・・・・本当に、警察がそんな無茶をするんですか?」





疑うわけじゃないけど、あまりにも真面目に言うので聞き返す。

これに瑞希お兄ちゃんは―――――――




「本当だ。」




断言した。

それも私の耳元で、はっきりと。




「あいつは、狙った獲物は逃がさない。諦めない。」

「ええ!?ルパン三世ですか!?」

「はははは!・・・・そっちの方が可愛いだろうな。あいつは、泥棒よりも悪質だ。」

「警察なのに!?」

「『捕まえる側の暴走族が無茶するなら、捕まえる側の警察が無茶をするのは平等だ。』って考えてる大人だぜ?」

「そ、それは公平な考えかもしれませんが・・・・!?」




〔★大人げなかった★〕




「1号!あんま、凛たんを怖がらせるなよ!」

「そーよ!凛ちゃん、心配しなくてもあたし達が守ってあげるからね!」

「お前は単車の運転に専念しろ。間違っても、瑞希と一緒にバイクで飛ぶな。」

「オメーら!」

「2号さん、3号さん、4号さん・・・・!」



私達の会話に、周りを走っていた3人も参加する。




「凛たんには瑞希だけじゃねぇ。俺らもいるからよ。遠慮なく頼りな。」

「あたしたち、今夜は凛ちゃんのSPなんだから!甘えて頂戴ね~!?」

「不出来な後輩を見てやるのが年長者の務めだ。気を抜くなよ、凛道?」

「みなさん・・・」


「そういうことだ!凛は、1人じゃねぇ。俺が1人にさせないからな・・・!?」

「お兄ちゃん・・・・!」




力強く言う声に、ゾクッとする。

ドキドキは違って、全身に鳥肌が立つ。

だけど、心の中が熱くなるような気持ち。