彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





怒られたけど、フワフワ気分は変わらない。

うっとりしながら瑞希お兄ちゃんをチラ見していれば、とても可愛い呆れ顔をしながら言う。




「まったく・・・・緊張感持って、気をつけろよ!ガチで、俺を落とす気かー?」

「え・・・?」


落す・・・・!?


落す=ラブゲーム


「はい!」



(叶うことなら、恋愛ゲームの様にしっかりと!)



「落としたいです!」

「ええっ!?」




〔★凛は間違った変換をした★〕




「ちょ、凛たん!?」

「凛ちゃん!?」

「凛道、お前・・・・正気か?」


「え?なんですか??」




私に注目するお兄さんオネェさんに、首をかしげる。

途端に、後ろから大声が上がる。




「じょ、冗談だよな、凛!?」

「瑞希お兄ちゃん!?」




そう言ったのは瑞希お兄ちゃん。

ガバッと、後ろから私の顔をのぞき込みながら言う。




「マジで、俺を単車から落とす気だったのか!?」

「え!?・・・ああ!?」


(しまった!落とすは落すでも、そっちじゃなかった!)




顔を引きつらせる瑞希お兄ちゃんを見て、やっちゃった!と思う。




〔★凛は変換間違いに気づいた★〕




(今の私、好きだからハートを落したいじゃなくて、嫌いだから単車から落としたいと思われてる!)




誤解を解くのは時間が勝負!

だから急いで謝った。




「ま、間違えました!違います!冗談です!誤解しないでください、はい!」

「え!?ああ、なんだ・・・・冗談か・・・・」




私の訴えに、目を大きくした後でホッとしてくれる瑞希お兄ちゃん。



「お前は・・・真顔で言うからビビったぞ?脅かすなよなー?」

「あははは、すみません、つい・・・」


(つい、本音が出てしまった・・・・)




〔★出してはいけない本音である★〕