彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「今夜は特別だ、凛。」

「え?いつもはつけないんですか??」

「『昔』はな。」

「それって・・・・・・・黒子ファイブだからですか?」



悪のゴレンジャーと呼ばれていた時との違いを見せるために、口元を隠しているというの?




「5人おそろいで?」


「ぷっ!おそろいって~凛!」

「残念だけど、おろそいは凛ちゃんと1号ちゃんがつけてるシルキロールだけよ~?本当はあたしが凛ちゃんと同じものを身につけたかったのに・・・・!!」


「え!?そうなんですか!?」


(それってペアルック!?)




モニカちゃんからの新事実に胸が高鳴る。

これでますます、カップルみたいになってきた!




〔★凛は自分の設定を覚えるべきである★〕




「瑞希お兄ちゃん、おそろいって!?僕らの方だったの!?」

「おま・・・嬉しそうな顔で言ってくれるなー?」

「おーい、凛たん。俺らのことはいいのかな~?どうしてマスクしてるかはー?」




苦笑いしている瑞希お兄ちゃんを見ていたら、烈司さんに聞かれる。




「どうしてって・・・・変身してるからですか?」

「んー、変身は変身だけどな~凛たん・・・・」

「凛道、お前の言う変身と俺達のしている変身は違う。」

「わははははは!」

「え?どういうことですか??」

「つまりなー凛。」




旗を肩にかかげた瑞希お兄ちゃんが、私の顔を覗き込みながら言う。



「違いを見せるために変身してんじゃないんだ。おまわりさんに、俺らだってわからないように・・・・ってところだよ。」

「え?」

「イタズラするにしても、一応俺らは大人だから~安全策って奴だな。」

「あ。」



その言葉で気づく。

瑞希お兄ちゃん達がマスクをしている意味。




「ということは、つまり―――――――――」




わかった答えを私が言う前に、している本人達が教えてくれた。





「「「「顔バレ防止のためだ(よん♪)!」」」」

「わーはっはっは!それ以外あっかよー!!?」





彼らの返事に、それもそうかと思った。




〔★徹底したメイクアップだった★〕