彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





「今日はさ・・・・凛の後ろに乗せてもらおうと思って単車置いてきたんだ。烈司に決に乗せてもらってさ、ここまで来たんだ。」

「あ、あの!僕と一緒に走ってくださるとおっしゃいましたが、本当に・・・・!?」

「ああ、ついて行くぜ。」



ドキドキしながら聞けば、さわやかな笑顔で返してくれた。

それで思わず本音が出た。




「本当ですかー!?嬉しい!瑞希お兄ちゃんについてきてもらえるなんて~!」

「俺だけじゃないぞ。」

「え!?」

「俺達だ。何するかわかってるよな~?黒子ファイブ~!?」



「「「「凛道蓮のデビュー集会サポートだろう(でしょう)?」」」」




瑞希お兄ちゃんの問いかけに、声をそろえるみなさん。




「ぼ、僕のサポート!?」

「おう!戦闘も、ケツ持ちも、あいつらがしてくれるから、凛は安全運転だけしてな。」

「1号さん!?」



驚く私の背後から、瑞希お兄ちゃんが告げる。




「龍星軍の旗は、俺が持ってる。凛は、旗ごと俺を守れ。」


「え!?」

(お・・・・『俺を守れ。』と!?)



そう私にお命じになった!?



(わ・・・・私に瑞希お兄ちゃんを守れと!?)




澄んだ目で言う好きな人に、胸がキュンとする。




「どうした、凛?・・・ビビって・・・?」

「がんばりまっすっ!!!!」



薄らと笑う彼に向って、大声で叫んだ。



「守ります!頑張ります!俺が、瑞希お兄ちゃんを守りまーす!!」

「ん?いや、俺って言ったのは冗談であって、本命は特旗をー・・・・」

「守りますっ!! 」

「うっ!? 」

「絶対に、守り抜きますからっ!!」

「そ、そうか・・・?じゃあ・・・頼むわ。」



〔★凛のゴリ押し、瑞希は押し切られた★〕




目をぱちくりさせる瑞希お兄ちゃんをよそに、私は心の中でガッツポーズをとる。



(やったー!ご本人からの許可も出た!これはもう、頑張って守って、好感度あげて、一気にラブストーリーを進めるチャンスでしょう!?)



〔★実行すれば、ボーイズラブだ★〕