「きゅ、急所を一撃で!?」
「よくわかってるな、凛?」
そう語る表情はとても穏やか。
穏やかだけど、優しくない。
「瑞希お兄ちゃん・・・・」
「がっかりしたか?」
名前を呼んだら、私を見つめながら瑞希お兄ちゃんは言う。
「どんなに笑顔ふりまいて良い人ぶっても、俺はヤンキーだ。元ヤンだ。優しくねぇーんだ。」
「・・・・・・・・それでもいいです。」
自分をさげすむような彼の言い方を、否定しないで答えた。
「俺は、優しいだけの瑞希お兄ちゃんを求めてるわけじゃないです。ありのままの瑞希お兄ちゃんが良いんです。」
「・・・・・やっぱり凛は、子供だな。」
一瞬、言葉を渋った後で、笑うように言う瑞希お兄ちゃん。:
「凛がそんなんだから、俺が良いお兄ちゃんしなきゃダメなんだろーが?」
「そうですね。僕、お兄ちゃんよりも、5歳も若いですから!」
「数字で出すな、ばか。」
茶化しながら言えば、コツンと拳を頭に当てられる。
痛くない、触れるぐらいのスキンシップ。
「この天然小動物め~」
「えへへへ~そこまでか弱くないですよぉ~」
「はいはい。ごちそう様、お二人さん。」
それで微妙な空気はなくなり、花畑みたいな雰囲気になったけど。
ヒューン!!
「ひっがあああああああああ!!」
ドスン!!
「え!?」
「「あ、またか。」」
声をそろえる瑞希お兄ちゃんと烈司さんが言うように、また人間が降って来た。
「わはははははは!!正当防衛!わははははは!正当防衛!!わははははは!」
ブーン、ドカドカドカドカ!!
「や、やめてくださー!」
「お許しを~!!」
ヒューン、ドドドドン!!
「百鬼さん・・・・・。」
夜空を飛び交う星・・・・ではなく、人間達。
見慣れてしまった人間が飛んでくる風景。
ゲシゲシ!!
「おほほほほ!!あたしと凛ちゃんにひざまずきなさーい!」
「ひえええ!ひざまずいてんのに、蹴るのやめてくれなーい!」
あっちはあっちで、暴走族達を土下座させてるし。
ゴキ!コキッ!ポキポキ!
「が!?」
「しゃべらんでいい。貴様らの臭い息が、大気汚染の原因となる。」
「ぐふっ・・・・!」
向こうは向こうでスパルタだし。
「あははは~あいつらも、ラストスパートだな~」
「おいおい、もがいてるガキ共の前で笑うのはNGだぞー瑞希?」
そう言いながら、私の側で和やかに話す瑞希お兄ちゃんと烈司さん。
(これが伝説のヤンキー達、か・・・・・)
私を助けに来てくれたのは、かつて最強と言われた初代龍星軍メンバー。
悪のゴレンジャーならぬ、黒子ファイブとしてきてくれた。
どちらも同じ5人で変わらない。
なによりも、過去に最強と言われた人達は、今も最強であることは変わりなかった。
〔★最強の救援部隊だった★〕


