彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





「す、すんませんっ!」

「本当にすみません!百鬼さん!!」

「ごめんなさい!俺ら、もう逆らわないので~!」

「だから、勘弁してだー!」


「わははははははははは!!」




ゾッキー達の言葉を、一声でさえぎる野獣。




「わーはっはっはっはっ!!!」




そして、大きく笑ったかと思うと―――――――――――――



ベキッ!ベキベキッ!

グワッガッガッ!!



「えっ!?」

(う・・・・嘘でしょうっ!?)




目の前で、百鬼が掴んでいる単車が浮く。


さっきのことで、握力も腕力も強いとわかったけど~




(そうくるの!!?)


「わははははは!!!」



私の心のツッコミに合わせるように、野獣の手からバイク2台が離れた。



「わはははははははははは!!!」




文字通り、放した。





ブ――――――――――――――ン!!!



「「「「しぎゃあああああああああああああああ!!?」」」」



「ああ・・・・!」

(放したじゃなかった・・・)




煉獄のヤンキー4人の懇願もむなしく、百鬼は単車ごと彼らを投げた。

その後に続く濁音が気の毒で、見てられなくて、思わず目を閉じる。

そんな私の耳に、そっと手が触れてくる。

瑞希お兄ちゃんの手。

彼が両耳を抑えてくれたので、ひどい音声はさえぎられる。

ただ、遮断されたわけではなかったので、ある程度は伝わってきた。

それでも――――――――――



(瑞希お兄ちゃんの、こういう思いやりが嬉しい・・・・!)



百鬼とは違った意味で、瑞希お兄ちゃんにドキッとした。




〔★瑞希の優しさに、凛の乙女モードが発動した★〕