彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「大体、オメーらは!」

「本田さんがやられたからって、先輩方はー!」

「生意気だぞ、ガキ共!」

「じゃあ、あんたらが何とかしてくれるのかよ!?」




迫る百鬼を前に、グダグダと身内で喧嘩をする煉獄。

そのまま、本当に同士討ちになりそうに思えたけど―――――――




「わはははははは!!なに楽しそうなことしてんだよぉ~!?俺様も混ぜてくれよぉ~!?」

「「「「「うひゃっ!!?」」」」」




まがまがしい百鬼の一言で、静かになる。

争いをやめる。

というよりも―――――――





「「「「付き合ってられるか!」」」」





OBも現役も、声を合わせて叫んでいた。



「あん!?」

「えっ!?」



ん?と言う顔をする百鬼の前から、いっせいに煉獄メンバー達は離れた。



「逃げろ!」

「退却だ!」

「バッくれっぞ!」

「引けー!!」


(えええええええ!?)




百鬼の対戦相手達は逃げ出した。




〔★協調性のある動きだった★〕




私が瑞希お兄ちゃんを離す前に、瑞希お兄ちゃんが闘う前に、煉獄の一部が逃げた。




(よかった!これで、水子お兄ちゃんから離れなくて済むー!)




立ち去る彼らに、嬉しくなる私。




〔★一番に、気にする点はそこではない★〕




安堵しながら、はずそうとした腕を絡めれば、瑞希お兄ちゃんが叫ぶ。



「コラぁ!!待て、テメーら!俺はまだ、そんなに戦ってねぇーぞ!?」

「はあ!?何言ってんですか!?」



そう言って追いかけようとしたので、慌ててしがみ付いて止めた。



「瑞希お兄ちゃんまで、頭に血をのぼらせてどうするんですか!?そういう問題じゃないでしょう!?」

「むう・・・・それも、そうだけどさ~」

「そうですよ!冷静にお願いしますよ!」

「・・・・わーたよ。」



私の言葉で、しぶしぶながら握っていたコブシを開く瑞希お兄ちゃん。

それで、彼から離れなくてよくなってホッとした。

安心したけど、私の周りはそうでもなかった。