彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





「つーか、どっちにしても祈るのかよ、凛?」



手の平を合わせ、指と指を組んで拝んでいたら、瑞希お兄ちゃんが呆れながら言う。



「ケンカ売ってきた奴らに、オメーはよ~凛は優しいのーな?」

「い、いえ、なんとなくです。あと、百鬼さんが少しでも、鎮ますようにと~」

「あははは!無理無理!あれは、ああなったら止まらねぇーよ。」



そう言って私の肩を叩きながら、百鬼を顎で指さす瑞希お兄ちゃん。

それで奴へと視線を向けたら・・・・




「わはははは!物足りねぇ!」

(・・・・うわぁー・・・・・)




その言葉通り、立ち尽くしている暴走族達を見つめる百鬼がいた。



「わはははははははは!!さぁーて、お次はどいつだ・・・・!?」

(ひっ!?)


「「「ひいい!」」」



ぎょろりとした目は、忙しく動いている。

鈍い私でもわかる。



(あれは、獲物を物色している・・・・)




〔★野獣は、完全に狙っている★〕




次は誰をブッ飛ばすか、選んでるのかと思っていたら・・・・



「わっはっはっはっはっ!!」


ズドーン!!


「うべっ!?」



「あ。」

(行った―――――――――!?)




予想よりも早く動いた。

大きな体を俊敏に動かしたかと思うと、背の高い奴を狙って一突きした。



「ぐふーん!?」


ヒューン・・・・・ボト!

―――――――――――ズッザァァァ!!

ゴロゴロゴロゴロ・・・・!




「ああ・・・・」




ため息みたいな声が出た。



「わっはっはっはっ!どうした、でくの坊!?まさか、今の一撃で終了か~!?」

「そうだと思います。」



誰がどう見ても、ぐったりとして動かない。

百鬼に、でくの坊と呼ばれた背の高い男子はやられた。




「ひぃ~大森がやられた!?」

「また、うちで喧嘩が強い奴が犠牲に~!?」




「強くねぇーぞっ!!」




嘆く敵に、大声で百鬼が怒鳴る。




「どいつもこいつも~!!やっぱ、飛翔連合の中で少数派は駄目だぜ~!?なぁ、先代の親衛隊長さんよ~!?」

「な、なに!?」


「百鬼、さん?」




その問いかけで、本田の側で坊立ちしていた成人男性。



(私に親衛隊長だって名乗った人!)




〔★煉獄の先代幹部だった★〕