彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





瑞希お兄ちゃんの一撃を受けた本田の周りに、奴の仲間達が集まる。



「本田、しっかりしろよっ!」

「う~・・・・」

「だめだ!起きねぇ!」

「今度こそ、本当にやられたぞー!?」



揺さぶっても動かない男に、後輩が、仲間が、OBが、煉獄メンバー以外も慌てだす。



「おいおい・・・・あの本田がやられたジャン!?」

「現役時代、負け知らずだった悪人がやられた!?」

「つーか、真田瑞希だけには負けてるけどな。」

「てことは、やっぱりあの黒子1号はー!?」



「グダグダうるせぇ!!」



雷神やGHOST、堕裏亞の面々のおしゃべりを、噂の人物がさえぎった。



「今なら、まだ見逃してやるよ!怖い奴だけ、とっとと消え失せろ!!臆病者どもがっ!!」

(瑞希お兄ちゃん・・・・!)




カッコよくタンカを切る瑞希お兄ちゃんに、乙女心が活発化する私。

でも、周りの暴走族達は違った。




「だ、誰が臆病もんだ!?」

「本田さんは、凛道蓮にバイクでタックルされてたんだ!それで弱ってただけだろうぜ!」

「黒子だか何だか知らねぇーけど、お前死んだぞ!!」

「返り討ちにしてやんよー!!」


(わー・・・・逆ギレだ。)



〔★別名、やけっぱち、とも言う★〕




好き勝手叫ぶと、四方八方から瑞希お兄ちゃん達へと向かってくる非行少年一同。




(これはまずい!)


「い、1号さん!危ないので、さがっ――――――――――!」

「下がってろ、4代目総長!!」




駆け寄ろうとした私を手で制すと、軽く拳を振る。




「危ないから、下がってな、凛!」

「み・・・1号さん?」




心配する私をよそに、瑞希お兄ちゃんはやる気満々。




「遊んでやるぜ~!!行くぞ、オメーら!」


「おう!」

「オッケー!」

「無論。」

「わははははははは!!」



「あ・・・・」




瑞希お兄ちゃんだけじゃない。

同じ黒の特攻服を着て、口元をバンダナやマスクでおおった先輩達もやる気だった。

そんな仲間達を代表するように、瑞希お兄ちゃんは言った。