彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





「そんなんだから、オメーは一生、真田瑞希さんに勝てない!!何度も言わせんじゃねぇーぞ、歯抜け野郎がっ!!」


「歯抜・・・!?」



一撃を受けた禁句ワードを再びとなえる。

とたんに、本田の表情が変わった。

真っ赤にもなる。



「くくくくぐぅ~!!2度も言いやがって!!殺すクソガキ!!」



何度目かになる殺す発言。

向きを変え、一目散に私へと突進してきた本田。

今度は、余裕を持って構えたけど――――――――――




「――――――――――死ぬのはテメーだっ!!」


バッコーン!!


「え?」


「ぎゃぶううう!!?」



回った。

目の前まで来た本田が、そく点をするようにグルグルと回った。

タイヤが回るように回って――――――――――




「ぶひゃ!!」


べしゃん!!




また地面に落ちた。



カツン!カッ、カッ・・・・コロン。



その時、なにかが本田の口から飛び出した。

それは小さな音を立てながら、私の足元へとやって来た。



「・・・・これは・・・・」



思わず座り込み、覗き込む。

夜の街灯に照らされているのは――――――――




「・・・・歯?差し歯、ですか・・・・?」

「よかった。」




疑問形で言う私の声に、瑞希お兄ちゃんの言葉が重なる。




「差し歯にしてたおかげで、本物の歯が飛ばなくてよかったなぁ~本田?」

「瑞希お兄ちゃん・・・・」


「俺もオメーの本物の歯を、2度も飛ばしたくなかったからよぉ~折れなくて清々したぜ・・・・!!」




そう語る表情はとてもさわやかだったけど、いつもとは違う黒々しいものを感じさせる表情。





(黒いあなたも素敵ですぅ~~~・・・・!!!)




とりあえず、瑞希お兄ちゃんをまた一つ、好きになる瞬間だった。



〔★瑞希の凶悪フェイス発動★〕
〔★敵をビビらせ、凛の好感度を上げた★〕