何も言わない敵に、フン!と鼻を鳴らす瑞希お兄ちゃん。
「オラ!いつまで寝てんだ、本田っ!!」
私を背中に隠すと、一歩前へと進む。
その足は、瑞希お兄ちゃんが殴り飛ばした煉獄の先代総長へと向かっていた。
「いつまで寝たふりしてんだ!?起きてんだろうが!?」
「く・・・・テメー・・・・!」
瑞希お兄ちゃんの言葉通り、ぶっ飛ばされ、地面を転がってから止まった男がかすかに動いた。
「お似合いの姿だな、本田?」
地面に伏せったまま、見上げてくる相手を、瑞希お兄ちゃんは見下しながら言う。
「卒業生が、勝手にカムバックしてんじゃねぇーぞ?まだセンターポジションに未練ありありかー?」
「だ、黙れ!それは、オメーも同じだろう!?さな・・・・いいや、黒子1号さんよ!?」
怒った様子で起き上がると、瑞希お兄ちゃんと向き合う本田。
「ムカつくんだよ、テメーは!なにが、伝説だ!?最強だ!?全国制覇したのは事実かもしれねぇーが、後輩死なせたのも事実だぜ!人殺しが!」
「なんだとっ!?」
本田の言葉に私が反応してしまう。
それで本田はどこか嬉しそうな顔で言った。
「そうだろう!?気をつけろよ、4代目ちゃん!オメーもいざとなれば、死んじゃうかもしれないぞ~!?」
(こいつ!!)
頭に血がのぼったけど、すぐに降下する。
「それは違う。」
「あんだと!?」
「・・・・・・・凛?」
少し目を大きくする本田と、流し目みたいにして私を見る瑞希お兄ちゃん。
後者の瑞希お兄ちゃんの視線にドキドキしながら言った。
「『俺』の先輩の2代目は、初代の真田瑞希さんを頼ってない。自分の力で何とかしようとした。」
「はあ!?」
「凛。」
「根性あったんだよ!だから、テメーらがやられたからって、すぐにOBに助けを求める根性なしの煉獄と一緒にすんじゃねぇーぞ!!」
「なっ・・・・!?」
「凛・・・・」
私の指摘に、本田の目がますます丸くなる。
瑞希お兄ちゃんの瞳も大きくなる。
そんな瑞希お兄ちゃんを見れて、得した♪と思いながらとどめを刺した。


