彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




動きが一歩遅れたせいで、本田の拳が間近に迫った。




よけきれない!!


(やられるっ!!)



いやだ。

(負けるのは嫌だ。)



いやだ。

(エッチなことされるのは嫌だ。)



いやだ。


―凛♪―




(瑞希お兄ちゃん!!)





このまま私は、彼の期待に応えられないの?

ううん、本当はそんなことじゃない。





(―――――――――怖い・・・・・・・・・!!)





知らない男達に体を触られるのは嫌。





(瑞希お兄ちゃん・・・・初めては、瑞希お兄ちゃんがよかったよぉ・・・!)





もしこれで、すべてがバレちゃったら?

瑞希お兄ちゃん、私を嫌いになるよね?

嘘をついた心だけじゃなく、体も汚いって思うよね。

やだよ、嫌だよぉ・・・・






(瑞希お兄ちゃんに嫌われたくない!!)





シルキロールの下で口を開ける。

こうなっちゃったのは、私が悪い。

相手である族達も悪いけど、防ぎきれなかった私の責任。

自業自得というやつ。

私が招いた不幸だとわかってるけど―――――――――――




「―――――――――――・・・・・!」



言葉にしたいけど言えないこと。






(・・・・・・・・・・助けて、瑞希お兄ちゃん―――――――――――!!)



ガッ!!―――――――――――バッキン!!




「あっ!?」





殴られた。




ドサッ!!

ゴロゴロゴロっ!!





殴られて、倒れた。

ついでに、転がった。





「ほ、本田さーん!?」

「吹っ飛んだぞ!!?


「・・・・・・・・・・え?」




周りの声と、目に飛び込んできた光景にますます動けなくなった。