「だからだろうね。あんたが瑞希お兄ちゃんに勝てないのは。」
「なんだと!?」
「瑞希お兄ちゃんは、堂々と喧嘩をする。お前と、お前らと違って、こんな真似しない。だから、お前が勝てることは永遠にないんだよ、本田。」
「なっ!?」
「今すぐ全員でこのバカ失せるのと、俺に殺されるのとどっちが良い?」
正直、この場の全員なんて倒せる自信はない。
それでも、精いっぱいの威嚇をした。
「たった1人じゃなく、1人で十分だから、1人暴走族してるって気づけねぇーのか・・・・!?」
「うっ・・・!?」
ゆっくり立ち上がり、たすきでまいていた旗をほどいた。
広げた龍星軍の旗を肩に乗せて掲げる。
見せつけるため。
乗せた方とは逆の肩から、旗の文字が見せるように垂らす。
思い知らせるため。
「お前ごときが、真田瑞希さんに勝ると思うな。」
瑞希お兄ちゃんがするみたいに、メンチを切って脅した。
「龍星軍相手にケンカしようってんなら、卒業生でも容赦しねぇーぞ?」
「っ・・・・・・・・!!」
漢の顔で言ってやった。
「うっ・・・」
「くっ・・・」
「うう・・・・」
私の言葉に、周りのヤンキー達が固まる。
そいつらへの威嚇は出来たと思う。
ただ、私と対峙している本田が、これぐらいでビビるとは思わない。
言うことを聞くとは思わない。
相手が、私から手を引くとは思ってない。
それでも、私が休憩する時間ぐらいは稼げると思ったけど―――――
「――――――――――――どう容赦しねぇーか、見せてもらおうじゃねぇーか!!?」
予想した通り、本田は私へと攻撃してきた。
もし、創造と違っていたことがあるとすれば―――――
「っ!?」
(――――――――――早い!?)
相手のスピード。
構えたつもりだけど、無理して担いだ旗が重かった。
私は、上手く受け身の体勢を取れなかった。


