彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「へぇ~・・・・蓮ちゃん、良い声出すんだなー?」

「れ、蓮ちゃんですって!?」



思わず、素で聞き返せば、本田が連れて来た仲間に問いかける。



「おい、ミツオ!お前、美少年好きだよな~?」

「はあ?何言ってんだよ本田~」



そう言って、まだらな茶髪の男が私を見る。

その視線にぞわっとした。




(――――――――――――ひっ!?キモイ!!)




言い知れぬ何かを感じる。

逃げたいけど、我慢してギロッとにらむ。

これに相手は―――――――――――




「へっへ・・・!マジで男か、確かめるぐれーはいいだろう?」

(なにぃ―――――――――――――――!?)




確かめるって、え!?

私が女の子って気づいた!?

いいえ、そんな感じじゃない!?




(むしろ、なんていうか~!)



「ヤベーぞ、ミツオ!不細工だったら、どうすんだよ?」

(え!?)

「いや、鼻筋通ってるからキレ―だと思うぜ?」

(えっ!?)

「じゃあ、後輩共に姦(まわ)させるか?」

(ええ!?)



まわすー!?



(それってもしかして、相手の意志を無視して、力づくで性行為を行う・・・・犯罪じゃない!?)




〔★もしかしなくても犯罪だ★〕




「貝原、できるよな~!?」

「ちょ、ちょっと!?」



勝手なことを言う本田を見てから、貝原を見る。

今の煉獄の幹部は、少し顔をゆがめた後で―――――――――



「・・・・やります。俺ら全員で、していいですよ?」



する、と答えた。



「えええええええええええええええ!?」

(やだ、なにそれ!?私のレイプ決定!?)




その続けざまに、混乱する私をさらに困らせることを貝原は言う。




「そうすることで、今夜のけじめがつくなる、汚ねぇ穴でも突っ込みますよ。」

「下品ですよ!?」




硬い表情で言う貝原に、私は思ったことを伝えた。



「ちょ、ちょっと貝原君だっけ!?何言ってるの!?お・・・・男の僕にエッチなことをしようとか~!君、ホモなの!?あるいはゲイ!?」

「うるせぇ!!」



途端に、凶悪な顔で怒鳴ってきた。



「引退されても、上の言うことは絶対なんだよ!テメーも観念しな・・・!」

「いやいや!やめようよ!さっきの僕の作戦よりもひどいよ!どっちも嫌な思いしかしないよ!?」

「うるせぇよ!!先輩の言うことは従うのが掟なんだよ!!」

「誰!?そんなひどい掟を作ったの!?」




〔★歴代の総長達だろう★〕