「僕は、『どけ』とは言ってない。『通して』って言っただけよ?と、聞いてるだけだ。」
「だったら返事はNOだ!俺達の縄張りを、勝手に走らせるわけにはいかねぇ!!」
「ここで素直に通してくれないと、後悔するよ?」
「おもしれぇ!どう後悔するってんだ!?真田の犬が!!」
(犬?)
真田の犬=瑞希お兄ちゃんの犬。
「凛はいい子だなぁ~よしよし。」
「くうーん、くうーん♪」
「ほら~凛にお似合いの首わかったぞ~つけてあげまちょうね~」
「くぅう~ん!瑞希お兄ちゃ~ん♪」
(萌えるっ!!)
「うっはぁ!!」
ご主人様と飼い犬の図を想像し、思わず手で顔を覆う。
(ヤバい!なにそれ!?瑞希お兄ちゃんの犬のとして~!?いやぁぁぁ!それは駄目でしょう!?)
〔★今の凛がダメである★〕
「オイ、コラ、貴様!なに変な動きしてんだ!?」
「お、大野さん、大野さん、まずかったんじゃないですか?」
「真田瑞希の犬ってのは、傷ついたんじゃー・・・?」
「はあ~!?犬って言われてショック受けてるだぁ!?だったら、もっと言ってやるぜ!真田瑞希の犬のころが!」
「あう!?」
「あっ!効いてます、効いてますよ、総長!」
「あんなに体を震わせて、顔をそむけてるっスよ!」
(ヤバい!そんなこと言われると、嬉し恥ずかしじゃない!?)
〔★堕裏亞達は知らない、凛は苦痛など受けていない★〕
「なんだよ!大好きなお兄ちゃんを悪く言われて、一言も返せねぇのかよ、4代目!?」
「はっ!?そうだった!悪口だった!」
「へ?悪口だった??」
大野の言葉で覚醒する。
(瑞希お兄ちゃんの悪口を言った以上、奴は敵!作戦実行よ!)
〔★凛の瑞希お兄ちゃんスイッチが、ONになった★〕


