「でも……私に魔力なんて、無いと思う……思わない?」

楯子は不思議そうに言ったクマ。
んなわけあるかいクマ。

「いや、あるクマ。 最初に会ったときからわかったクマ」

「そう? そうなの……でも、魔法少女ってどうやってなるの?」

「妖精と契約を結ぶクマ」

「契約? ……なんかアニメみたいだね」

クスリと笑う楯子。
アニメ……元の世界には少なかったからあまり詳しくないクマ。

「大丈夫クマ。 アニメみたいに小指をつめたり、指紋の判子とか、契約書とかはいらないクマ」

「……アニメのジャンルが違くない!?」

楯子にツッコミを入れられる。
よくわからないクマ。

「……まあいいか。 じゃあ、その妖精っていうのは……」

クマが、楯子の言葉を聞き取ると同時に――

「話題に出たからこんにちは!! みんなの妖精、フィーナが来たフィー!」

どこかから、クマの相棒……妖精のフィーナが飛び出してきたクマ。