桜が舞い、ピンクの絨毯ができる頃
私は車に揺られ、この町にやってきた

都会とはかけ離れた田んぼと森の町


「ここは空気が綺麗だろう」

パパの転勤

「咲花(サキ)の喘息も良くなるわ」

私の喘息の養生を兼ねた引っ越し


「ママ、ここすごいいなか」

「そうねぇ、でも自然が豊かって事にしましょ」

「ふふ、そうだね」


もうすぐ11才になるわたし

そしてここで大切な思い出を作る事になる

「初めまして、いなか町さんよろしくね」