「………スゥ……スゥ………」
「…あ、あのぉ~…」
…おそるおそる、
ちょんちょんと腕をつついてみる
「もう降りなきゃですよ~…??」
運が悪いことに起こさないと
いけないような事になってしまった…
「…………………スゥ……スゥ…」
「…………。 」
いや!?
まだ寝てんの!?!?
流石に起きろよ!?!?
周りを見渡しても
もうみんな降車口に並んでいて
1人降りなきゃいけないことに
気づかず寝ていることを
気づいてないようだ…。
コイツみたいなチャラチャラした奴や
目つき悪いパツ金野郎は
私の『できるだけ関わりたくない人物トップスリー』の見事にナンバーワンである。
……え?なんでって?
もちろん怖いからだよ☆
ヤンキーおっかねぇもん!!
とりあえず早く起こさないと…
今すぐペットボトルを適当に置いて
早くこの居心地悪いバスから降りたいんだけど
この人の一人分の席に座ってるから
荷物が溢れててペットボトルが置けそうな
スペースなんてないし…!?
もうこんな流れになった限り
起こさないとなんか面倒なことになりそうだし…!?
早くしないと私まで降り遅れちゃうし…
うだうだ悩んでる暇なんてない!!
よしっ!!
腹をくくって覚悟を決めた。

