「・・・してる。 俺、好きなやついるし」



そう呟いた今井の顔は、ほんのり赤く頬が染まっていて少しだけ切なそうだった。



こんな顔見たことない・・・



「おい、なんか言えよ」



「あ、ごめん」



「聞かねーの?」



「何を?」



「俺の好きなやつ」



「え、聞いていいの?」



思わぬ言葉に驚きを隠せない。



だってそんな顔されたら聞くに聞けないじゃん。