「すずちゃん、ごめんね。 また明日!」



「また明日ね」



正門ですずちゃんとバイバイしてここにいるであろうあいつの姿を探す。



・・・あ、いた。



壁に寄りかかって、読書をしている。



「やっほー」



「やっほーじゃねぇし。遅すぎ。どんだけ待たせるわけ?」



「うるさ! あんたが一緒に帰ろって言ったんでしょ」



「はいはい、言い過ぎた」



「思ってないでしょ」



「もういいから行くよ」



うまく丸めこまれてしまった。