あいつはあたしが少しでも、言えるように、きっかけを作ってくれたんだ。



じんわりと熱くなる目元。



きっと、今言わなきゃ絶対に後悔する。



「・・・あたしも、好き」



「あーやっと、言ってくれた」



その直後、手首を引っ張られ体が傾き、あいつの香りが鼻をかすめる。



「やっべ、嬉しすぎる」



「あたしも、です」



「でも、」