「あ、それなに?」 リビングへ行き、マフラーとコートを脱ぐためにテーブルに置いたケーキが入っている箱をまじまじと見つめるあいつ。 「ケーキ! ケーキ作ったの!」 「まじで、俺ケーキ好き」 「本当に!?」 「うん」と頷くと、ポンとあたしの頭に手を置いて、優しく微笑んでくれる。 「じゃ、それ切ってくるから」