【完】恋の病はあいつのせい!?




そう言って、あの時と同じ表情で、そして、耳をつまんで少し恥ずかしそうに、手を差し出された。



「うん・・・! よろしくね!」



その手をギュッと握って、大きく頷いた。



もしかしたら、あの時からあたしもあいつに惹かれていたのかな・・・?


歩き出す足元を見て、そんなことを思った。



あと、あいつが耳をつまむ理由って・・・



きっと、恥ずかしいのを隠すためだよね?



「ふふ、」



「ん?」



首を左右に振って「なんでもないよ」と、あいつを見上げる。


あいつのこといっぱい知れて、胸がいっぱいになった。